生豆在庫
生豆はあと何g?在庫を確かめる
帳簿と袋の中身が合わずに困ったハル。ナギと、仕入れ・使用・棚卸をつなぐ記録を整えます。
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今日の焙煎に、どの豆を何kg使える? 生豆の在庫管理は、残っている量と、使った理由をつなげると、次の仕入れや原価の確認に役立ちます。同じ豆を買い足した例で、記録の流れを見ていきましょう。
豆名の次に、「どの仕入れ分か」を残す
ハル
前の仕入れ分が残っているところに、同じ豆が5kg届きました。合計の重さだけ足しておけばいいですか?
ナギ
合計が分かれば、足りるかは判断しやすいね。さらにどの仕入れ分が残っているかも分けよう。入荷日と単価が違うと、先に使いたい豆や、その日の原価も変わるから。
仕入れた豆のまとまりを「ロット」と呼びます。例えば、同じ豆を次の2回に分けて仕入れたとします。
表は横にスクロールできます →
| ロット | 入荷日 | 単価 | 今ある量 |
|---|---|---|---|
| ETH-001 | 4月10日 | 1,900円/kg | 1,200g |
| ETH-002 | 7月18日 | 2,150円/kg | 5,000g |
合計は6,200gですが、古い仕入れ分は1,200g。500gを使う場合の豆代も、ETH-001なら950円、ETH-002なら1,075円です。
豆名は「何の豆か」、ロットは「どの仕入れ分か」。袋と記録に同じロットIDを付け、入荷日・仕入先・単価・入荷量をそろえます。ロットを分けると、使う順番と原価を同じ記録から確かめられます。
焙煎に入れた重さだけ、生豆を減らす
在庫から引くのは、焙煎機に入れた生豆の量です。500gを焼いて418gになったなら、生豆在庫は500g減らし、418gは焙煎後重量として残します。両方を記録すると、在庫だけでなく歩留まりも分かります。
在庫の増減には、入荷をプラス、使用や廃棄をマイナスで記入します。ETH-002を5,000g入荷し、焙煎に500g、生豆サンプルに30g使ったとすると、記録上は次の量が残ります。
5,000g − 500g − 30g = 4,470g
焙煎記録には「使用ロット:ETH-002、投入量:500g、焙煎後重量:418g」を残し、在庫表にも同じ焙煎の記録番号を添えます。これで、在庫が減った理由と焙煎の結果をたどれます。
計算のつながりは歩留まりの求め方と焙煎豆の材料原価、記録項目は焙煎記録のガイドで確認できます。
実物との差も、1行の記録にする
ハル
月末に量ったら4,450gでした。表の残量を、その数字に直せばいいですか?
ナギ
20gの差が出たことも残そう。残量だけを書き換えると、使ったのか、量って差が見つかったのか分からなくなる。同じ差が続くときに、原因を探しやすくなるよ。
実際に量って、記録と照合するのが「棚卸」です。今回の差は、次のように求めます。
実物4,450g − 記録4,470g = −20g
増減履歴に「棚卸調整・−20g・月末に実測」と1行追加します。理由が分かれば、こぼれや使用の記録漏れなども添えます。実物の方が多ければ、調整はプラスです。
このロットの履歴を合計すると、入荷5,000g − 焙煎500g − サンプル30g − 棚卸調整20g = 残量4,450gになります。
入荷した生豆
5,000g
受け取った量を記録する
使用と棚卸調整
−550g
焙煎500g・生豆サンプル30g・棚卸調整20g
残っている生豆
4,450g
5,000g − 550g。今回は実測に合わせて20g減らした例
手元の表で始めるためのCSV
次の3つを、生豆ID・ロットIDでつなげて使えます。
記入例は、ここまでのETH-001・ETH-002と同じです。自分の豆に置き換え、重量はgでそろえます。手動管理用のCSVで、IRIDOMEへの取込形式や自動集計式は含みません。
残量は、同じロットの増減履歴を合計して求めます。入荷は履歴に1回記録するので、仕入れロット表の入荷量をさらに足す必要はありません。途中から始めるロットは、量った残量を「開始残高」として記録します。ETH-001の1,200gがその例です。
「何kgあるか」を「何日分あるか」へ
ハル
4,450gあれば、仕入れはもう少し待てそうですか?
ナギ
使う速さと、届くまでの日数を合わせて見よう。少しずつ使う豆なら長く持つけれど、大きな注文が入れば一度でなくなることもあるからね。
例えば、このロットを平均で週3.5kg、1日あたり500g使うとします。
4,450g ÷ 500g/日 = 約8.9日分
発注から入荷まで7日かかるなら、今頼んでも、入荷するころの余裕は約1.9日分です。ここに、確定した注文や入荷の遅れに備える分を重ねて、発注する日と量を考えます。
平均ペースの目安は生豆在庫残日数計算ツールで確認できます。まとまった注文は、必要生豆量計算ツールや受注から考える焙煎計画で別に確かめましょう。
まずは、今日使う1ロットから
ロットが少なければ、豆名・今ある量・使った量から始められます。仕入れが重なったらロットを分け、実物と量が違ったら調整を残す。判断に必要な情報を、少しずつ足していきましょう。
表計算を続けるか、専用の道具へ移るか迷ったら、在庫管理ツールが必要になる目安で、ロット数だけでなく照合や訂正にかかる手間も確かめられます。
焙煎の投入量を在庫表や原価表に写す手間が増えてきたら、IRIDOMEのTeam・Proプランで、生豆ロット、焙煎時の在庫消費、材料原価、推定在庫残日数をつなげて確認できます。Freeプランは焙煎記録から始められます。各プランは料金ページをご覧ください。