価格改定
仕入れが値上がり。売値はどうする?
店を営むハルと、焙煎店の先輩ナギ。仕入れが上がったとき、200gの1袋をいくらにするか考えます。
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生豆が値上がりしたら、200g商品はいくら変える? 1袋に増える豆代を出して、据え置き・値上げ・量を減らす方法を比べます。
ここでは税抜・店頭現金販売で、送料と決済手数料はかからない条件で考えます。
1. 生豆1kgで400円上がると、1袋ではいくら?
ハル
いつもの生豆が、1kg2,000円から2,400円になります。200g商品の値段は、いくら変えればいいんでしょう?
ナギ
まず、1kgから何袋作れるかを確かめよう。増えた400円を袋数で分ければ、1袋に増える豆代がわかるよ。
焙煎すると水分などが抜け、豆は軽くなります。この例では、選別後に売れる豆が800g残ります。200gずつ詰めると、800g ÷ 200g = 4袋です。
生豆1kgの値上がり
+400円
2,000円 → 2,400円
作れる200gの商品
4袋
焙煎・選別後の800gを分ける
1袋の豆代の増加
+100円
400円 ÷ 4袋
1袋の豆代は、これまでが2,000円 ÷ 4袋 = 500円。これからは2,400円 ÷ 4袋 = 600円です。この100円をどうするか、3つの方法を見てみましょう。
2. 1,500円のまま売ると、残るお金が100円減る
売値は1袋1,500円、袋とラベル代は合わせて100円とします。
これまで:1,500円 − 豆代500円 − 袋代100円 = 900円
これから:1,500円 − 豆代600円 − 袋代100円 = 800円
ハル
値段を変えなくても、800円は残るんですね。これなら続けられますか?
ナギ
この残りから、人件費や家賃、焙煎の燃料代も払うよね。まだ最終的な利益ではないんだ。同じ数を売っても100円ずつ減るから、月の支払いに足りるか見てみよう。
月100袋なら、100円 × 100袋 = 月10,000円の負担。据え置きを続けられる期間も考えます。
3. 1,600円にすると、増えた100円を補える
以前と同じ900円を残したいなら、豆代の増加100円を売値に足します。
1,600円 − 豆代600円 − 袋代100円 = 900円
袋代なども上がっていれば、その増加分も足して考えましょう。
4. 180gに減らすと、以前より40円少なくなる
ハル
1袋1,500円は変えずに、200gを180gにしたらどうですか?
ナギ
減らした20gの豆代は下がるね。でも、袋とラベルは同じものを使うから100円のまま。20gで何円減るか、計算してみよう。
値上がり後の豆代を、売れる量で割ります。
2,400円 ÷ 800g = 豆代3円/g
20g減らすと、3円 × 20g = 60円減ります。180gの豆代は600円 − 60円 = 540円です。
1,500円 − 豆代540円 − 袋代100円 = 860円
以前の900円には40円届きません。3つの方法を並べてみます。
表は横にスクロールできます →
| 方法 | 1袋の量・売値 | 豆代と袋代を引いた残り |
|---|---|---|
| 仕入れ値が上がる前 | 200g・1,500円 | 900円 |
| 売値を据え置く | 200g・1,500円 | 800円 |
| 売値を100円上げる | 200g・1,600円 | 900円 |
| 量を20g減らす | 180g・1,500円 | 860円 |
ハル
量を減らせば、値上がり分を全部補えるわけではないんですね。
ナギ
そう。この例では、100円値上げするほうが以前の金額を残せる。一方で、お客様は同じ量に100円多く払うか、同じ代金で量が減るかの違いがある。どちらなら買い続けてもらえそうかも考えたいね。
自分の商品で、検討してみよう
まずは1商品で、次の順に数字を置き換えてみてください。
- 次の仕入れ値を、実際に作れる袋数で割る
- これまでの豆代と比べ、1袋の増加額を出す
- 据え置き・値上げ・量を減らす案で、残る金額を比べる
候補ができたら、月に売れそうな袋数でも計算し、家賃や人件費を払えるか確かめます。決めた価格と量は、いつの注文から変えるかと合わせてお客様に伝えましょう。
決済手数料がある場合
商品価格の4%が手数料なら、1,500円では60円、1,600円では64円です。100円値上げしても手数料が4円増えるので、受け取る増加分は96円。豆代の増加100円には4円足りません。利用サービスの条件で手数料を引き直して比べます。
自分の数字で試すには
焙煎原価計算ツールで豆代を確かめ、販売価格シミュレーターで候補の価格を比べられます。詳しくはコーヒー豆の原価計算へ。